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最近パソコンで古典を読むのに嵌っている。
元々は、目が悪くなったこの春から夏にかけて、このままでは、本が読めなくなるとの危機感から、パソコンの画面で文字を大きくして読めば、かなり救われるのではないかと考えたのが始まりである。
かって現役時代に海外出張が多かったのでいつも数冊の書籍を持って出かけていたが、出張が長びいたり、持って行った本が面白くなくなったりした場合に備えて、青空文庫のサイトからダウンロードした小説をノート・パソコンに入れて持って行っていた。
青空文庫は、著作権が切れた文学作品を有志が電子本化(青空文庫形式のテキスト化)したもので、没後50年以上経った著作に限られるが、現在7,600点以上の日本文学作品がアップされている。
青空文庫形式のテキストをパソコンで読むためには、ブック・リーダー・ソフトが必要であるが、いくつかのフリー・ソフトが公開されている。 現在もっとも気に入っているソフトは、「PageOne」と言うフリー・ソフトである。 フォント、色、文字間、行間、を始め種々のカストマイズが簡単にできる。
近代文学で、個人全集は持っているものの、文字が小さくて読み難いものから、再開した。 文字を大きくできるため、読み易い。 さらに、小生の卓上は2台のパソコン、その他で立錐の余地もない状況にあり、重いハードカバー本も手で持って読まなければならなかったが、パソコンで読む場合は、椅子に踏ん反りかえって、読める。 ページ繰りは、マウス、乃至はキーを押すだけで、楽なこと限りない。
しばらくしてから、近代文学だけではなく、古典が読みたくなった。 現役時代に、リタイヤーしてから読もうと、岩波の「新日本古典文学大系」を買っておいたが、なにしろ重く、文字が小さく、さらに注釈があるためそっちに気が取られて、なかなか本文に集中できず、リタイヤー後もあまり読んでいなかった。
青空文庫には古典がない。 それでネットで探してみた。 結構、あることがわかった。 しかし、問題はアップされているもののフォーマットが、純テキスト形式、乃至HTML形式で、且つ構成も、原文、訓読み文、ルビ、注釈、などの扱いが種々雑多である。 そもそも、その多くが学術研究用にアップされているので致し方ないとは思うものの、ちょっと私の読書用には適さない。
それで、ダウンロードしたテキストを、切り貼りして「ルビ付き訓読文」のみとした青空文庫形式にすることにした。 特に古典では、ルビがないと読みにくいが、青空文庫形式にルビを打ったものはなく、まずこの変換、あるいは追加が必須であった。 結構大変な作業であるが、読みながらできるので面白味もある。
今のところ、「万葉集」「古今和歌集」「和漢朗詠集」などの歌集類、「徒然草」「方丈記」などの随筆類、「土佐日記」「更級日記」などの日記類、「奥の細道」などの俳文集、「雨月物語」などの説話類、など数十点をダウンロードし、少しずつ変換作業を加えながら読み始めている。
また、「源氏物語」は原文で読む気力がないため、翻訳を読むことにした。 与謝野晶子訳が青空文庫にアップされているが、晶子節はどうも気に入らぬため、いろいろ探した。 そして、高千穂大学の渋谷栄一教授のアップされているのを入手できた。 癖のない素直な翻訳で、教授は著作権を主張されず、ダウンロードのみならず加工も自由とされている。 この翻訳は、特に青空文庫形式への変換を必要とせず、そのまま、ブック・リーダーで読める。 ありがたいことである。
今日は、「万葉集」巻三を変換、校正しながら、読んだ。 テキストは、水垣 久氏が鹿持雅澄『萬葉集古義』をテキスト化し、ネットにアップされていたものを底本としている。 しかし「萬葉集古義」は寛政期の土佐の独学研究者の著書なので、昨今の研究成果と比べると、やや不適切な解釈が多くみられる。 それで、岩波書店刊「新 日本古典文学大系」の佐竹昭広氏他の校注による「万葉集」を参考に、修正を加えている。 また、短歌を5,7,5,7,7の分かち書き、に修正して読みやすくし、漢字、ルビの修正を加えながら読んでいる。
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