虞世南

虞世南 ぐせいなん 558〜638 中国、唐代初期の書家。字(あざな)は伯施(はくし)。浙江省余姚(よよう)の人。はじめ隋につかえ、のちに唐につかえた。王羲之の書を愛好した太宗には皇太子時代からつかえ、その顧問として生涯信任をうけた。書は智永にまなんで王羲之の正統をひきついだとつたえられ、太宗が開設した弘文館では貴族の子弟に書をおしえた。同時代の欧陽詢とともに楷書の大成者とされる。

代表作の「孔子廟堂碑」は太宗が長安の孔子廟(→ 孔子)を再建したことを記念してたてられた碑で、彼が70歳前後のころのものとみられる。六朝の伝統をふまえた温和で格調高い書風には彼の人柄があらわれている。碑の原石は建碑後まもなく火災にあい、重刻碑も唐末の戦乱にうしなわれたが、貞観(626〜649年)のころにとられた原石からの拓本がつたわる。また、「淳化閣帖(じゅんかかくじょう)」などの集帖にも、彼の書はおさめられている。

Microsoft (R) Encarta (R) Reference Library 2005. (C) 1993-2004 Microsoft Corporation. All rights reserved.